阪神・岡田監督/一問一答各紙比較表

2024.1.1 囲み取材はなかったようです

【各紙の新春対談】(サンスポ) 大阪出身で阪神ファンの女子プロゴルファー西村優菜と/(日刊)前回日本一監督吉田義男と/(報知)大の阪神ファンのアイドルNMB48川上千尋と

サンスポ日刊報知スポニチデイリー
西村 明けましておめでとうございます。昨年はたくさん試合を見させていただいていました。岡田監督 明けましておめでとうございます。川上千尋(以下・千)「川上千尋です。2010年から阪神を応援させてもらっていて、岡田監督率いるタイガースを見るのは昨年が初めてでした。いつも『岡田監督の阪神愛はすごいなあ』と思いながら応援させてもらっています」
岡田監督(以下、岡田) えっ、アメリカで見られるの?吉田氏 本年もよろしくお願いします。あらためてリーグ優勝、日本一おめでとう。15年ぶりに阪神の監督を引き受けて、球団から任された戦力でね、いち早く世代交代に踏み切ったのは立派でした。監督の采配がその原動力になったと思いますね。岡田監督(以下・岡)「阪神愛って(照れ笑い)」
西村 ネットで見られたり、日本に帰ってきたときは、テレビで拝見していました。岡田監督 吉田さんも監督の時に「守りで攻める」を掲げられて、「野球は守りや」いうのは体に染み付いてますからね。自分は85年(打率3割4分2厘、35本塁打、101打点)は打ったけどね、でもあまり評価はされてないけど、守りとかいろんな面でやって、そこからのスタートでしたからね。千「昨年の優勝には人生で初めて泣き崩れました。ありがとうございました!」
岡田 ありがとう。吉田氏 中でもセンターラインの確立がすばらしかったですわ。思い切って中野をショートからセカンド持ってきたというのは非常に大きい采配でした。開幕戦の横浜(DeNA)戦でね、いいプレーをたくさんしたんですよ。特にセンターに抜けるような打球をね、何球も捕球して。これはもう大成功だったと、僕はその瞬間に思った。あと木浪と小幡をショートで使ったいうのは、内野手出身の指導者としては当然のことじゃないでしょうかね。それがやっぱりピッチャーを盛り上げたと思いますよ。岡「若いファンが増えたよなあ。昔はオッサンばっかりやったのに、今は華やかよな。応援ユニホームも黄色とかピンクとか。年齢層が下がったのは、いまは子供とかの野球教室とかも増えたり、そんな効果もあるんやろうな。野球人口が増えるという意味でもいいんじゃないか」
西村 シーズン最初からいいゲームが続いていたし、9月に入ってからは「あ、もうこれ優勝大丈夫だ」って、ファンは勝手に思っていました。しっかり見られたのは、日本シリーズだったんですが、日本一の瞬間はめちゃくちゃ緊張しながら見ていました。-前回日本一の翌年86年は3位。岡田選手も成績(打率2割6分8厘、26本塁打、70打点)は下がっていたが、なぜ連覇に届かなかったのか千「昨年、すごく強くなったのはなぜですか」
岡田 日本シリーズは日本におった?吉田氏 私が監督だった85年は戦力的にピークでした。2年後の87年に地獄(最下位)を味わうわけですが、あの時のチーム状態とは全然違います。若手が中心で伸びしろを感じます。今年も苦労はあると思いますが、すごく楽しみです。岡「元々ある程度は強かったと思うんよ。そんな急に強くなったわけではないし、プロ入って3、4年の選手の慣れもあるよな。チームを大きく変える時はFAで新しい血を入れたりすることも必要だけど、生え抜きで入ったメンバーが集まった時の方が強いよな」
西村 日本にいたんですよ。ちょうど見られたので、すごいうれしかったです。日本シリーズを見ていて、一番印象に残っていることがあって、第4戦で湯浅投手を行かせたシーンがあったじゃないですか。あそこで行ける湯浅投手のメンタルもすごいと思いましたし、鳥肌がたった瞬間でした。結構ブランクがあったじゃないですか?岡田監督 やっぱりあの時と比べたらピッチャーが違うと思いますよ。千「昨年は村上選手に注目していて、活躍前からYouTubeでも『推しは村上選手』と言わせてもらっていたら、すごく活躍してくれました。今年は門別選手に注目しています」
岡田 違うねん。あれは普通のピッチャーやったら、あんなブランクあったら、楽な場面で投げさすんよ。でも湯浅なんか、前年も1年間やってるし、WBCも選ばれたし。たまたま、調子悪くて、けがもあって、でもやっぱり1軍で投げるというたらね、ええ場面で投げささんとね。普通のピッチャーじゃないわけやから。ある程度、クローザー、セットアッパーとかね、やってた経験もあるから。ああいう緊張感のあるとこで投げさせたほうが、力を発揮する。それは湯浅に力があるからな、結局は。吉田氏 優勝した年のチーム防御率は4・16でしたからね。岡「門別はいいなあ。ドラフト2位でとった時、周りから『あれはエエのとったな』って言われたもん。俺は映像しか見てなかったけど、アマチュアからずっと見てる人に『よお2位でとった』って。あそこで取らなければ、3位とかでは無理だったみたいやね」
西村 今年、監督が期待している選手はいますか?岡田監督 ピッチャーはとにかく不安でしたね。次の年(86年)もケガとかね、掛さん(掛布雅之)の骨折もあったしね。僕が28歳でほとんど年上ばっかりで。年下が平田(勝男)、木戸(克彦)、吉竹(春樹)…野手では3人かな。千「オープン戦では『隠す』とおっしゃっているようですが」
岡田 一番期待しているのはやっぱり新しい力よな。俺はそれは湯浅と思うよ。去年、湯浅は戦力として考えていなかったもん。でも今年、湯浅が一枚加わることは一番の戦力やろ。一番新戦力といっていいぐらいよ。一年間ブルペンにいてくれるだけでもだいぶ違うわな。吉田氏 85年は規定投球回をクリアしたピッチャーは池田(親興)とゲイル2人だけですからね。リリーフには山本和行もいましたが、抑え役に中西清起が出てきてくれたのは非常に大きかった。負けてる時でも最後に勝つというね、それはチームを預かる監督としてはものすごく苦しいですよ。でも投手力が高いというのは、勝つための大きな要因だと思いますね。岡「いや、もう隠されへんわ(笑い)。2月に評論家がキャンプに来て門別の球を見たら、そらまた記事になってしまうやんか」
西村 やっぱりファンは連覇をすごく期待しています。今回の優勝で自信がついた選手も多いんじゃないかなと思うので、今年も頑張ってほしいなと思います。岡田監督 昔の後ろは1イニングじゃないですからね。中西と福間さんと山本和さんがいたけど、複数イニングいくからそらきついわな、1年やと、はっきり言うて。ほんで次がガタッと落ちたからね、ブルペン陣がね。千「昨年の秋季キャンプを見に行かせてもらって、門別選手はすごいなと思いました。でも、湯浅投手は別格でした。ミットのバンって音が」
リーグ優勝し胴上げされる阪神・岡田彰布監督吉田氏 打つほうは外国人のバースが2年続けて3冠王でかなり打っていた。でもやはり86年は全体的に年を取っていました。岡「(川上の見る目は?)まあまあやな(笑い)」
岡田 やっぱり勝ついうんはすごいよ。自信というか、おーん。今までそういう景色を知らんかったからな。勝ったことによってどんなことがあるいうのはな、優勝旅行もそうだし、優勝パレードもな。あれだけの人が来るんやもん。だから、やっぱりそういうのは大きいよな。団体競技やから、あんまり自分の成績が悪くても人に助けてもらっての優勝もあるからな。みんな、チームとしての優勝やからね。もっと自分の成績も上げるようにとか、そういうのになるよね。チームが勝つためにな。岡田監督 そら年齢が全然違いますよね。あの時より今年は平均で4歳くらい若いらしいですね。千「岡田監督の選手を育てる力には感動します。監督として大切にしていることはありますか」
西村 パレード、すごかったですね!吉田氏 昨シーズンは全球団に勝ち越しての完全優勝でした。特に対巨人は18勝6敗1分けで12の勝ち越しでしょ。我々の時代は打倒巨人を掲げていましたが、すっかり状況が変わりました。今年は連覇を狙うわけですが、これからは「打倒阪神」というペナントレースが続くんと違いますか。岡田監督には常勝軍団を作って、黄金時代を築いてほしいですね。岡「そんな育てへんで。見極めというか、どこに合ってるかというのを考えるのが仕事やから。まずやっぱり、野球は失敗が付きものだけど、選手が成功するようにもっていくことを考えないと。盗塁なら左バッターの時の方が走りやすいやろ」
岡田 俺も(西村プロへの)期待はやっぱりアメリカでの優勝やろ。一回勝つと全然違うと思うし、それは去年の阪神の選手もそう思うけど、どんな大会でも公式戦で一つ勝ったら全然違うと思うよ。周りの目も違ってくるしな。-監督の後任の育成も託されていますが千「いつも理由を考えさせられる采配は楽しいです」
西村 そうですね。優勝を目標にしているのでその景色を見てまた自信をつけてという感じで頑張れたらいいなと思います。岡田監督 いやいや、そんな目星はな。まあやっぱりいきなりはあかんと思うよ。ある程度ね、コーチとかなんかでユニホーム経験せんと。いきなり着て、それは絶対無理やん。今度自分が持ってきたコーチに気遣うわ。そこでうまいこといけへんようになるわ。コーチの方がやっぱ1年間の経験あるからな。岡「あわよくばというのが嫌いやからね。バントも失敗すると思ったらさせない」
岡田 俺の(目標)はそら連覇しかないやろ、さすがに。吉田氏 監督がいうように(後任は)ある程度の経験が必要でしょうな。私は後任の育成も岡田監督に課せられたテーマだと思っているんです。ただ自然にね、育ってくると、私は思いますね。でも岡田監督には体力の続く限りはできるだけ長く指揮をとってもらって“名将”になってくれることを熱望しています。千「そういえば、大竹投手にバスターをさせていましたね(9月9日の広島戦で大竹がバスターで左越え二塁打を放ち、プロ初の長打&適時打)」

岡田監督 (3年目は)まあまだ、分からないですけどね(笑い)。岡「あれはランナー一、三塁で相手がバックホーム態勢。打たせてもゲッツーはなかった。それで、カウントが1―1になって…(詳しい解説が続き)」

-現時点で決まっているポジション、打順は?千「面白いです。こんな“小娘”にも、こんなに詳しく話していただけるなんて」

岡田監督 まあ変える必要もないし、今の段階ではね。また新しい戦力が入り込んでくるというか、そういう可能性はあるけど。別にもう、極端にシャッフルする必要はないと思うし。岡「いやいや、野球に詳しいと聞いてるから」

-4番はまだか千「開幕投手が誰になるのか、すごく気になっています。そういえば、球団の納会の時には『開幕投手と目が合った』とおっしゃっていましたね。誰と目が合ったんですか」

岡田監督 それはまだ決まってない。岡「誰とも合うてないよ。誰がどこに座ってるか分からへんかった。ユニホーム脱いでスーツ着てたら、まだあんまり分からへんなあ」

-候補は大山、佐藤輝千「エッ!?」 

岡田監督 まあそのぐらいしかおらんやろなあ。岡「今の段階では誰でもええと思ってるよ。誰でも大丈夫。ギリギリまで分からないと思うなあ」

-監督はどこから打順決めますか千「昨年は青柳投手が開幕投手を務め、日本シリーズの最終戦も先発。すごく粋だなと思ったんですけど、あれは狙い通りですか」

岡田監督 今はやっぱり4番やろな。まずクリーンアップ誰いこうかやろな。岡「いやいや、そんなことない。第6戦が青柳でも良かったんよ。でも青柳で3勝3敗になったら、村上にすごくプレッシャーがかかるやん。まだ村上にそんなプレッシャーかけたらあかん。かけるなら、青柳やろ」

-かねて4番は休んじゃいけないと。来季も4番は全試合に出場してほしい千「村上投手も今年はプレッシャーをかけてもいい立場になりましたか」

岡田監督 休むとかじゃなくて、休養日か、誰がそんなことを考えて、そんなんないやろ。プロである以上。休養日てなんやねん。岡「うん。ひょうひょうと投げるもんな。あまりプレッシャー感じないのかもな」

-佐藤輝の評価は千「私の予想では、開幕投手は村上投手です」

岡田監督 佐藤なあ。でも、(解説者で)スタンドでユニホーム着るまで見てた感じよりも悪いよな。もうちょっと打てるのに何で打てないのかなと思ったけど、やっぱりこれじゃ打てんなと思ったけどなあ。岡「いや、俺あんまり決めないんよ。去年のCSとか日本シリーズの初戦も、みんなコーチが言うたんよ」

吉田氏 僕の佐藤輝に対する評価は非常に厳しいんです。はっきり言って練習不足と違いますか。もっともっとサードの守備の練習しないとあきませんわ。それによって下半身が鍛えられて、自然に打てるようになってくると思ってるんです。あれだけ可能性を秘めた選手ですから、もっとコーチが練習をさせなあきませんわ。川上千尋(以下・千)「ドラフトでも投手がたくさん入りましたね」

-体が大きいから動きが鈍いとかではなくて岡田監督(以下・岡)「戦力に入ってくるなら、まず椎葉かなと思ってるけどね。先発陣はある程度確定してるから、1位の下村も悪くないけど、今の先発陣の中で一気にローテーションをつかむまでは、やっぱり難しいと思うよ。徐々に力つけていけばええし、焦る必要もない。そういう意味では、椎葉はリリーフタイプ。速いボールはやっぱり魅力だし、これはちょっと期待してる。俺は今年のブルペンの新戦力は湯浅と椎葉かなと思ってるから」

岡田監督 いやいやそうでもない。全然違う。千「湯浅投手ですか」

吉田氏 まだ下半身がしっかりしていない。岡「湯浅は新戦力みたいなもんやんか。去年はWBCがあったから、最初からしんどいかなと思ってたら、その通りになってしまって故障してしまったけど。一番計算できる新戦力よな」

岡田監督 足とかケツ細いもん。ケツ回りも小さいよ、下半身がなあ。千「去年の開幕前は、DeNAが強いとおっしゃっていました。今年はどうですか」

吉田氏 バッティングではあれだけ飛ばすのに惜しいです。守備力が上がってくれば、もっと打力も上昇するはずです。そこは相互関係がある。岡「DeNAのバウアーはどないなったん? 俺はDeNAは去年ピークを迎えると思ったから、評論家をしていたら優勝と予想してた。でもDeNAがやっぱり一番強かったよ。CSも広島が勝ってくれてよかった、はっきり言うて」

岡田監督 だって(22年の)秋のキャンプで特守やめましたからね(笑い)。「明日の練習に差し支えるから」言うて、びっくりしたよ。昔じゃ大変よな。ああいう姿見てね、こりゃもう1回根本的に立て直さなあかんな思ったなあ。千「今年は評論家なら、優勝は阪神を予想しますか」

吉田氏 現時点ではポジションが保証されているわけではないから、今年は大事な年になります。岡「そら日本一になったんやから、1番にせんとしょうがないやろ。抜けた戦力はないし、上積みの方があるからな。広島は西川、DeNAも今永が抜けてどうなるか。阪神が一番変わらないし、そこに新戦力をプラスアルファできるのもタイガースやと思うしね」

-佐藤輝が打ったら勝ちますもんね千「新戦力といえば、外国人のゲラ投手は」

岡田監督 勝つ勝つ。岡「ゲラは1年前にも話あったけど、制球が悪かったんよ。少し腕を下げてスリークオーター気味にして、すごく良くなっていたんよ」

吉田氏 そら佐藤輝は大きな戦力だと思いますよ。千「残留したノイジー選手は守備もうまいですよね」

岡田監督 そういう立場におるわけやからなあ。普通にやったらホームラン一番打てると思うよ。岡「おう、元々は内野やから。去年、何回ノイジーにサードをやらせようと思ったか(笑い)」

吉田氏 大黒柱だった掛布にしても、よぉフィールディングの練習をしましたからね。またやらせました。バットもすごく振りましたからね。練習はうそをつかない。千「ということは、佐藤輝選手が代えられてしまう可能性が」

岡田監督 打つことばっかり考えてるからなあ。その、ノックの重要性って、ノックで下半身をもっとなあ、もっと重心下がると思うしね、そういうのがまだ分かってないよな。ノックの重要性というかな。その守備がうまなるだけじゃないということをな、それでバッティングにもプラスなるいうことを、そこを根本的に考えなあかんわな、もうちょっと。岡「ふふふ。打たんかったらな。そら、ホームランや打点の数を見たら戦力やけど。なんか、もう一つ物足りないというかな。やっぱり能力あるから、もっとできるという見方するからやろうけどな」

-野手で楽しみな新戦力挙げるとしたら誰か千「期待値が高い分、ですね」

岡田監督 まず、今年ちょっと中途半端に終わった選手な。そういう意味じゃ前川とか井上とか。もうひとつ、1軍戦力になりきれんかったよな。岡「そうそう。そら、簡単に3年連続20本以上打てんよ。でも、そんなホームラン打った印象あんまりないよな。8月以降はけっこうインパクトあるところで打ったけど。今年は佐藤もだいぶ変わると思うよ」

-ピッチャーで楽しみな選手は  千「森下選手はどうですか」

岡田監督 そら、門別とかあのへんやで。  岡「森下は可能性あるね。右バッターというのも貴重。最近は左は毎年ドラフトでもいいバッターいてるけど、右はなかなかいないよ。(ドラフトで巨人と競合した浅野が)『外れてよかった』ではないけど、そうなる可能性もなあ」

吉田氏 門別は楽しみですな。それに秋山はどうしてますの? 少ないチャンスかもしれませんが、秋山のようなベテランの力も必要になってきますよ。  千「想像を超えるすごい選手になる可能性も」

-他球団では昨年は最初DeNAを注目していた  岡「あるある、あるねえ」

岡田監督 DeNAは23年がピークやと思ってたよ。あんなバウアーとかもインパクトあったしね。  千「監督に一番聞きたいことがあります。就任時は、そんなに長くはできないとおっしゃってましたが…」

-他球団も補強に動いているが警戒は  岡「いや、長くはできへんよ。しんどいって(笑い)」

岡田監督 まあ警戒はそんなしないけど、もう、こっちのな、チームのレベルアップっていうか、それだけやで。絶対的なところは浮かんでけえへんやろ。  千「ファンとしては、ずっとやってもらいたいです」

-開幕投手は  岡「いやいや、そんなん、しんどいわ」

岡田監督 開幕なんて誰でもええで。そんな意味あるかなあ。だから、クライマックス(シリーズ)も日本シリーズも初戦決めたの安藤(投手コーチ)やで。俺なんにも言うてないよ。  千「いつまでやってくださいますか」

吉田氏 そういう意味ではベンチにいた安藤、ブルペンを仕切った久保田はよくやったんと違いますか。平田ヘッドをはじめ、コーチ陣も監督を支えました。  岡「まあ、連覇というのがあるから。とにかく、今年まず勝つことやな。去年以上に今年は勝ちにいくよ。うん、勝ちにいく」

-抑えは湯浅が良ければ湯浅か  千「できる限り球場に足を運んで“アレンパ”を応援します。年間シートを買うのも夢なので、いつか全試合見てみたいです」

岡田監督 まあ、どうやろなあ、あれ。湯浅のええとこは見てないからなあ(笑い)。ブルペンピッチャーもあれよ、やっぱりイケイケはあかんねん。どっちか言うたら湯浅はイケイケで投げるからな。まあ久保田(現1軍投手コーチ)は(複数)イニング行けるからな、延長10回、11回まで行けるからなあ。やっぱりイケイケはあかんわ。久保田もちょっと慣れてきたらイケイケなったもんな。最初は慎重に投げとったけどな。  岡「143試合見るファン、さすがにいないよな? 去年はCS3試合と日本シリーズ7試合を足して153か。全試合、球場にいましたという人がいたら、すごいで。表彰せなあかんわ、お金返してもええよ(笑い)」

-藤川球児は慎重だった  千「岡田監督はどんな年にしたいですか」

岡田監督 球児は慎重。今一番慎重なのは岩崎や。打たれそう思ったらフォアボール出しよるんよ、うまいこと。それが一番なんよ、後ろのピッチャーで。(ちょっと逃げて)そうそうそう。  岡「もう、俺は連覇しかないよ」

-イケイケというのは真っすぐで常に勝負  千「甲子園で胴上げを見たいです」

岡田監督 そうそうそう。コントロール勝負じゃなしにな。空振り取れたらええけどね、空振り取れん時はもう怖いもん。  岡「俺は過去2回とも、うまいこと甲子園の巨人戦で胴上げやからな」

吉田氏 技で歩かすっていうのは、これは大きな勇気と技術ですよ。極端に言えば昔のピッチャーは嫌なバッターを歩かしてゲッツーとかね。  千「お願いします! キャンプにも行きたいと思いますので、またお会いできるのを楽しみにしています」

-そのへんは自分でコントロールできる  


岡田監督 もう、とにかく点をやらないいうことをね、まず大前提やからなあ。ランナー出しても点やらないというのがな、抑えなんか特にそうや後ろは。8回、9回なんか特に。  


-投手力の見極めは特に甲子園では大事  


岡田監督 (巨人前監督の)原は「お前どないして後ろ選んでんねん」言うたら、「抑えは酒の飲まんピッチャーを選んでた」言うてたな(笑い)  


-今だったら阪神の誰が飲むとか分かってるのか  


岡田監督 いや、分かってない、分かってない。大体よう酒飲むのは、めっちゃめちゃ汗かくやろ? 大魔神(元横浜の守護神、佐々木主浩)とか藤川球児とかなあ。めっちゃめちゃ汗かいとったよなあ(笑い)  


-岩崎はクール  


岡田監督 おーん。岩崎そんな酒飲めへんやろ? 俺そういう感じするわ。緊張して、酒出てないやんか(笑い)。巨人の駒沢大出身の、河原(純一)か、抑えやってた時あったやん、あん時言うとったわ。「酒飲まんやつを後ろに選んだ」言うて。  


-なるほどって思ったのか  


岡田監督 いやいや。そういえばよう汗かくやつおるなあって思っとった、大魔神とか。もう汗、1イニングで汗びっしょりやで、後ろのピッチャーなのに(笑い)


--失策に対する考え方はどうか


岡田監督 そんなん数とか全然気にしてない。1月16日に12球団監督会議があるんやけど。そこで、記録員の顔も知らんけど「グラウンドくらい下りきた方がええんちゃう?」って言おうかなと思って。だって甲子園のスタンド、広島でも記者席で見てて、そんなんで微妙なイレギュラーとか分かるんかって。昔はね、河野(祥一郎)さんっていてたでしょ? あの人はよう覚えてるけど、練習中に甲子園のグラウンドに下りてきて「なんか今日ようボール跳ねてる」とかね、土のグラウンドやし、それでないとあかんと思うよ。監督会議で言うたろ思って。


--基本的には記録員がジャッジしますが


岡田監督 そのエラーの数でね、例えばゴールデングラブ賞に関わるとかね、やっぱりそれは違うと思うよね。そらピッチャーの防御率もね、結局エラーやったら自責点にならんわけやから、それで最優秀防御率を競ってたらね。ちゃんとグラウンド見たりね。昔の人はそうやったもん。


吉田氏 例えば9回まで1対0で勝っているとしますよね。1死一塁の場面でショートゴロが転がってゲッツーを狙うわけですが、遊撃手がちょっともたついたりすると、一塁はセーフになります。そして一塁に走者を残し、次打者に2ラン打たれて、1対2で負けるといった経験をしていますからね。結局ショートに失策はつかないけど、チームには黒星がつく。内野手ってのは、当たり前のことを、当たり前にやることが大事です。


岡田監督 あれはエラーですね。あれこそエラーつかなあかんわ、そこで。


吉田氏 ちょっとしたエラーですわ。それを強く、監督もそうだし、選手もそれを分かるような守備になってこないと、やっぱり強いチームにならないですわ。いい選手にもならない。


岡田監督 記録員もそこまでエラーとか見るんやったらね、ファインプレーの数も計算せなあかんわ。1年間、トータルでファインプレー何個て。あれはヒットやけど、それをとったみたいな、うまく守備位置を移動してとか。エラーの数でだけやんか。それやったらファインプレーの数も新聞に載したらええねん。


--他に提案することは


岡田監督 一応メモに3つ書いてんねん。エラーのことと、監督会議に審判部長来るし、毎試合の試合中に選手が審判に帽子を取ってあいさつすんのは、審判がどう思とんやと。あれはちょっと見苦しいで。


吉田氏 同感ですね。あまり印象が良くない。


岡田監督 あんなん昔やってないよ。審判なんか敵と思ってたもん。審判まで帽子取って頭下げてるやん。試合前で終わりやんか、あいさつくらいなあ。


吉田氏 それと選手同士のあいさつって必要なんですか。プロですからね。


--あいさつはすべて試合前に終わらせろと


岡田監督 そうよ。ゲーム始まってんのに、そんな審判に頭下げてもね、内野安打にしてくれへんて。


--メモのもう1つは?


岡田監督 もう1つはドラフトでね、紙1枚増やさなあかんわ。例えばその選手の指名で3球団がかぶって、3枚入れるやんか、そこに4枚入れなあかんいうことや。最後に引くもんが二者択一でないとあかんってこと。全員当たらんかったらやり直したらええだけ。おもしろいやんか、全員外れるって。えらいやっぱ盛り上がるしね。今テレビ中継も、お客さんも入れてるしね。いやでも、前も言うたんよ、(指名される)本人に引かせい言うて。それはもう実現せえへんかったやんか。そいつが引いたら恨みっこなしやんか。

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